こんにちは。独立薬剤師1年生のYukiです(^^)/
新型コロナウイルスの影響を受けた企業が
・給付金の申請
・融資の申し込み
などを行う時、売上〇〇%以上の低下が要件とされることがあります。
調剤薬局に限らずですが、この要件には大きな落とし穴が……。
今日はそんな話について、利益と売上の違いも踏まえてお話します。
利益、売上とは…
まずは、それぞれの言葉の定義をご存知でしょうか。
知っていらっしゃる方も多いとは思いますが、一応念のためおさらいです。
売上とは、販売やサービス等により得られた代金のこと。いわゆる『収入』。
利益とは、売上から、その他にかかる費用『支出』を差し引いたもの。
つまり利益=『収入』-『支出』このように式にすると分かりやすいかと思います。
患者さんが減ると、売上は?利益は?
ここでタイトルの問いかけに触れてみようと思います。
「利益が下がった、ということは売上も下がってるんじゃないの?」と疑問をもつ方もおられるのではないかと思います。
勿論、そういった場合も多くあります。
今回は2つのケースを例に挙げて、考えてみることにします。
ケース① 患者さんが通院、来局をしない場合
僕の薬局では、新型コロナウイルスの影響で、風邪薬などの臨時薬を貰われる患者さんは激減しました。風邪を引く患者さんが減っているのは良いことです。
ただ、薬局の売上はどうでしょう?
そもそも、患者さんが来ない
↓
売上は上がらない
↓
利益も上がらない
このケースでは、来局される人がそもそも来ないので「売上が下がる=利益も下がる」ことが明らかです。
ケース② 患者さんの来局回数が減る場合
調剤薬局で働かれている方でしたら、恐らく大半の方がこのケースに遭遇されているかと思います。通院回数が減る、つまりは処方日数が延長されている場合。
いつもは2週間のところ4週間、4週間のところ8週間など、通院による感染リスクを下げるために、いつもより処方が延長されていることは少なくありません。言い換えると、いつもより多めに薬を調剤していることになります。
つまりは、1度にかかる売上は増加していることが多いのです。
薬の販売が大きくなるという事は、売上は増加します。
が、それと同時に薬の購入額も大きくなり、支出も増加しています。
僕の薬局でも同様のことが起きていました。
売上はいつもと大きく変わらず、支出は増え、利益は下がっている状態。
こうなってしまうと、ケース①の式が成り立たない場合も十分に考えられます。
調剤薬局の売上、利益の落とし穴
今の状況が続けば、長い目で見ると、利益も売上も下がってくることが予想されます。そうなると、給付金や融資の申請を行うことも検討できるでしょう。
ただ、利益は下がっているのに、売上は大きく変動していないことにより、運転資金が枯渇してくると会社の経営自体に大きな影響を与えてしまいます。
経営する上で、利益を追いかけてしまいがちな僕でしたが、売上を含め支出とのバランスを見ておく必要性を痛感した出来事でもありました。
これから独立を考えられている方は是非、利益以外の部分にも目を向けておくこともオススメします。
今日もお読みいただきありがとうございました。
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